これから看護師への復職を検討している人の中には、ブランクの長さがネックになり、なかなか一歩が踏み出せないケースもあるはずだ。確かに履歴書や面接では、ブランクの長さを説明しなければならないシーンに直面することになるだろう。採用者する側は、復職までのブランクの長さから看護師としての適正や人格を見極めようとするからだ。ではブランクの長さについて、どんな説明が望ましいのか幾つかのケースを見てみよう。
まず典型的なのが、結婚や育児といった大きな人生イベントによるものだ。結婚しても夫婦共働きという選択肢も考えられるが、不規則な勤務でパートナーの理解を得られなかったり、育児との両立が難しいなどの理由から、主婦業や育児に専念するケースもある。
このようなケースでは退職した理由の説明に加え、復職する動機も詳しく説明することが好ましいだろう。例えば、パートナーから看護師の仕事を理解されるようになった、子どもが成長して育児が一段落したなど、退職理由との整合性を考えて説明しよう。
ブランクの長さの理由で意外と多いのが、前職で患者の死と向き合う機会が多く、それがトラウマになったというケースだ。例えば、終末期医療の病棟を担当した看護師であれば、患者の看取りや遺体処置をする業務も避けることはできない。それが精神的に辛くなり、退職することも珍しくないのだ。
そして精神的な回復には時間がかかるため、復職へのブランク期間も長くなりがちになる。ちなみに、このような看護師の復職先は、人の死と向き合う必要のない診療科目や小さなクリニックが目立つ。ここでも正直に退職理由やブランクが長くなった理由を説明するのが望ましいだろう。